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ひろぽんの小石川日乗 2015〜

還暦を迎えたおじさんが、日々の喜怒哀楽をつづるブログ

今日読んだ論評から(現代ビジネスより)


大相撲の国際化は、もう押し戻せない流れだ。今場所の幕内力士42人のうち、外国出身者は14人いる。割合にして33.3%。日本の「国技」と言いながらも、トップにいる力士の3分の1は外国人なのだ。

この数字を、たとえばアメリカの国技と言っていい野球と比べてみる。最高峰のメジャーリーグには日本人選手も数多く進出しているが、昨シーズン開幕時の登録選手のうち27.5%が外国生まれだった。

中南米やアジアから選手が大挙して流入しているイメージのあるメジャーリーグだが、すでに大相撲のほうが国際化は進んでいることになる。

稀勢の里が大相撲を日本人の手に戻してくれるという期待への「違和」(森田 浩之) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)



これだけではない。「二次創作」の愛国教育は、戦後社会に見られるひとつの伝統芸であり、サブカルチャーであり、この分野に詳しい者にとっては見なれたものである。

だからこそ、戦前回帰との批判には違和感を禁じえない。「軍歌を歌う幼稚園」も、終戦記念日の靖国神社も、きわめて戦後的な現象であり、戦後民主主義の土台のうえに成り立っているものだからだ。

「軍歌を歌う幼稚園」森友学園の愛国教育は、戦前だったら不敬罪!?(辻田 真佐憲) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)



私たち国民はおそらく、本当はこう認識し、言わねばならないのである。

「東電は賠償をしっかり払え。国は支援をしっかり行え。国も東電も責任を放棄するな。必要な資金は電気料金と税負担で賄え」と。

そしてだからこそ、こう言うこともできるのである。

「もう二度とこんな事故は起こすな。国民全員にこれだけの負担をかけて一体何をやっているのだ。東電を支えているのは利用者だ。株主ではない。この国を支えているのは私たちだ。一部の声の大きな人たちではない。ふつうの国民が支えているのだ。きちんと私たちの声を聞いて、間違いのない適切な政治を行え」と。

この国は「復興」を諦めたのか? 帰還政策が奪った「福島の未来」(山下 祐介) | 現代ビジネス | 講談社(2/6)

[ 2017/03/31 13:11 ] issues | TB(-) | CM(0)

世界の言葉から

 ゲバラが生きていても、おなじことを言っただろう。

カストロ氏は、大国が多くの人の命を奪うかどうか決めるのは許されないと主張。オバマ氏が広島を訪れた際、大勢の命を奪ったことを謝らなかったと非難し、長崎への原爆投下も同様の犯罪だなどと指摘した。また平和を守る必要性を繰り返し述べなければならないと締めくくった。

引用:カストロ前議長「広島で謝罪なかった」 米大統領を批判:朝日新聞デジタル

 そうか、当たり前の話だが、R2-D2の中には人が入っていたんだ。

英バーミンガム出身。身長約112センチで、16歳からサーカスやミュージカルで活躍。1977年に第1作が発表された人気SF映画「スター・ウォーズ」に登場するロボットR2―D2の中に入って演じた。映画「エレファント・マン」などにも出演した。

引用:「R2―D2」役、ケニー・ベイカーさん死去:朝日新聞デジタル

 オリンピックで「メダルラッシュ!」とか浮かれているマスコミと日本人。戦後最大の差別殺人のもつ意味など、何も考えないかのよう。

「障害者に対する一般の感覚を最悪の形で集約したのが容疑者だと思うんです。私だって前は無理解だった。障害のある子が学校に来て何の意味があるんだろうって、思ってました」

引用:昔「障害者が学校に通う意味って?」 後に息子が事故に:朝日新聞デジタル

[ 2016/08/14 19:52 ] issues | TB(-) | CM(0)

狂奔遊泳

screenshot_1234.jpg 今日は長崎市にあるマグロの養殖研究所で、「ゲノム編集」の話を聞きに行ったのだが、そこで知った言葉に「狂奔遊泳」というのがあった。

 強い光などなんらかの強いストレスがかかることで魚が錯乱状態になること。マグロの養殖ではよく見られる現象で、パニックになったマグロは生け簀の網に首を突っ込んで死んでしまう。資産価値の減少を防ぐという意味から、特定の遺伝子をコントロールして、パニックにならないマグロを作り上げる研究が始まっている。


 動物の本能まで変えてしまう、ゲノム編集という遺伝子操作技術の功罪は置いといて、私が思い浮かべたのは、ここ数日の「Pokemon GO」騒動だ。

25日午前10時ごろ、金沢市の国道359号で、軽乗用車が停止中のライトバンに追突、ライトバンの運転手が軽傷を負った。石川県警によると、軽乗用車を運転していた20代の男性は「ポケモンGOをしていて前をよく見ていなかった」と話したという。
「ポケモンGO熱中、クマに気づかず接近も 交通事故多発:朝日新聞デジタル」


 この数日、暑さと「PokemonGO」のせいで、日本人はみな一斉に、生け簀の中のマグロのようにパニックを起こしている。ウィルスに肉体を乗っ取られ、怪しい電波に操られながら、ゾンビのように街を徘徊し、ターゲットを追い詰める。安手のホラー映画を観ているようだ。


 開発元にしてみればこの程度の「事故」の発生は想定内だろう。それを面白おかしくメディアがかき立てるものだから、このゲームを知らなかった人もやってみたくなる。ここ数日はメディアも狂奔状態。マーケティング効果絶大だ。

 

 狂ってしまったのは子どもや学生だけでない。きょう一緒に行った30歳前後の女性編集者も、長崎空港に着くなりそのゲームをやりだした。都市部だけではない。土曜日の福島の人口3000人の里山でも、小学生が「PokemonGO」を持って公民館を勢いよく飛び出してきた。


 昨年、葛西水族館でマグロの狂奔遊泳が発生し、大量死した事件のときは、原因がつかめないこともあって「不気味だ」という報道があったが、私に言わせれば今回の「ポケモン騒動」のほうがより不気味だ。吸い込まれるように車に突っ込み、引き寄せられるようにクマに近づくのは、マグロではなく人間だからだ。


 スマホとGIS(地理情報システム)とAR(拡張現実)の技術が安価になったところで、「PokemonGO」のようなゲームの出現は予測されていた。「PokemonGO」の前身の「Ingress」はそんなに日本で流行らなかったが(知人の何人かはハマってたけど)、それはきっとアプリの日本語化が遅れたのと、マーケティング戦略が稚拙だったからだろう。


 この騒動をどう捉えるべきか。私の感想はただ一言。狂奔遊泳して、みな死んでしまえ!

[ 2016/07/26 01:29 ] issues | TB(-) | CM(0)

テロの戦場

事件が起きたのは、ちょうど花火が終わった頃だったという。トラックは時速60~70キロで、約2キロを暴走。道路の群衆をなぎ倒した。英スカイニュースは、トラックが群衆に突っ込む際に蛇行運転をしたという目撃者の証言を伝えた。

引用:「人がボウリングのピンのように」 仏革命記念日の惨劇:朝日新聞デジタル

 それは遠いイラクやシリアやバングラデシュでの出来事ではない。テロは世界へ拡散し、いまやその最前線は、リゾート客で賑わうコート・ダジュールにまで広がりつつある。

 紺碧海岸が血で染まるとき、世界はかくして陰惨な本質を露わにしはじめた。

[ 2016/07/15 13:38 ] issues | TB(-) | CM(0)

ディアナ・アグロンって誰?

 歌詞に対する正当な論評に対して、「名誉毀損」「侮辱罪」とは、呆れて物も言えない。本当ならこんなもの無視するところだが、読者のみなさんに秋元康の思想の本質、そして批評行為を問答無用で黙らせようとするAKSの言論弾圧体質を改めて知ってもらうために、記事というかたちで回答しようと思う。
:
 他のメディアはそれで黙らせることができたのかもしれないが、本サイトがこんな「言論の自由」を踏みにじるような要求を呑むはずがない。もし、AKSが名誉毀損訴訟を起こすというなら、堂々と受けて立つつもりだ。そして、公の法廷で積極的に秋元康の歌詞を検証し、それが女性差別、女性蔑視であることを、裁判所に認めさせたいと考えている。

引用:秋元康の歌詞を「女性蔑視」と批判したら、AKB運営から「名誉毀損及び侮辱罪」「記事を削除せよ」の恫喝メールが|LITERA/リテラ


 LITERAの記事に対して、AKB運営会社のAKS法務部サイドからクレームが来たそうだ。それに対して、LITERA側は、国連の女性差別撤廃条約や、米女優ディアナ・アグロンの思想や彼女が主演したドラマ「グリー」の内容、これまでの名誉毀損の判例などを引いて徹底的に反論している。


 秋元康は顔からして大嫌いだし、当該の楽曲も聴いたことがない。AKBとかHKTとか、奇妙な英略語を用いて、この十数年来、芸能界を汚染している秋元商法には、いい加減うんざりしている。

 秋元康は女性差別主義者というよりは、女性差別をも商売のタネにする、その意味では悪魔的なまでの戦略的プロモーターであることは認める。ただ、そのやり方はときに品性を疑うことはある。だいたい「アインシュタインよりディアナ・アグロン」という楽曲のタイトルが変だ。2つの人名は比較すべきものだろうか。アインシュタインの名を知っている女の子が、それでもディアナ・アグロンをと、同じ土俵で選択するものだろうか。タイトルからしてセンスないのだ。まあ、最大限良く言えば、受け狙いがミエミエなのだ。

 したがって、秋元が女性差別主義者かどうかはどうでもいいのだが、ただ、ジャーナリズムの「正当な論評」に対してスラップ訴訟をしかけるがごときの、運営会社の恫喝には問題を感じる。

 こうなったら互いに本気で裁判をすればいい。

勝手に名前を使われたディアナ・アグロン本人にも、証人出廷か陳述書のオファーを出すつもりだ

 と、LITERAも息巻いている。ガンバレ!

[ 2016/04/25 13:56 ] issues | TB(-) | CM(0)

政府公式テレビ

熊本地震への対応を協議するNHKの災害対策本部会議で、本部長の籾井勝人会長が原発関連の報道について「住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えてほしい」と話していたことが23日分かった。   関係者によると、会議は熊本地震の取材態勢などを各部局の責任者が報告するもので、理事や局長ら約100人が出席して20日朝に開かれた。最後に発言した籾井氏は、被災地で自衛隊が活動するようになって物資が届くようになったことなども報じるよう求めたという。

引用:地震後の原発報道「公式発表ベースに」 NHK籾井会長:朝日新聞デジタル


 原発に関する公式発表とは何をさすのか。政府または電力事業者の発表のことだ。たとえば政府が「ただちに健康に影響はない」と言っても、それをバカのように真に受けるのではなく、その裏を取るのが報道機関の仕事だろう。そして、原発事業者が歴史的にこれまで何度も事故を隠蔽し、虚偽の報告を重ねてきたか、知らないのか。情報源が“公式”のものしかない状態こそが、「住民の不安をいたずらにかき立てる」のだ。


「自衛隊が活動するようになって物資が届くようになった」のはある部分では事実だが、災害救助に力を発揮するのは自衛隊だけではない。籾井の発言からは、報道を自衛隊賛美に向かわせようという誘導が感じられる。


 私はかねてから、NHKに受信料を払わずに、それを「国営放送」などと揶揄する人々には、つねに反対してきた。市民がクチを出すだけでなく、カネも出してそれを支えることこそが、公共放送を一部の企業や国家のなすがままにしない唯一の方法だと考えていたからだ。しかしそこの経営トップが、報道に関してこのような認識を示し、それをいつまでも改めることがないのだとすれば、私のほうも考え方を変えなければならないかもしれない。

[ 2016/04/23 13:00 ] issues | TB(-) | CM(0)

地溝帯

 熊本地震のニュースでさかんに「別府ー島原地溝帯」という言葉が出てくる。

別府-島原地溝帯は、東北東から西南西へ延長約200km、幅20㎞-30kmにわたっている。多くの活火山が分布し、地震活動が活発である。

引用:別府‐島原地溝帯 - Wikipedia

 今回の地震はこの地帯の断層が動くことで引き起こされたものではないか、という。

 地質や地震の専門家の間ではもちろんその存在は知られていたし、政府の地震調査研究推進本部の「熊本県」編でも、

陸域の浅いところでこれまでに発生した被害地震は、主に別府−島原地溝帯に沿った地域とその周辺(布田川(ふたがわ)断層帯・日奈久(ひなぐ)断層帯に沿う地域など)で発生しています。

引用:熊本県の地震活動の特徴 | 地震本部

 などと自明のことのように語られている。


 しかし、私は「別府ー島原地溝帯」という言葉を今回のニュースで初めて知った。知らなかったのは私だけかもしれないけれど。でも、これってそんなに有名だった? 


「地溝帯」という言葉で私がまず思い浮かべるのは、「フォッサマグナ」だ。

 フォッサマグナは私たちの時代の小学校でも習った。日本を東西に分断する溝のようなものがあると聞いて、子供時代の私は恐怖におののいた。「日本列島はいつかそこからポキッと折れるんじゃないか」と。

 命名は明治時代に日本を調査したドイツの地質学者ナウマンによるものだが、このときナウマンが同時に命名した「中央構造線」のほうはなぜか心に響かなかった。東北地方に住んでいた子供だったので、西日本の地理に疎かったのだろう。日本列島を鶏のササミにたとえれば、その身を繊維にそって裂くように走る筋のようなものだ。

「地溝帯」という言葉は最近ではむしろ、アフリカ大陸を南北に縦断する巨大な谷「大地溝帯=グレート・リフト・バレー」のほうが日本人にとって身近かもしれない。なにせNHKあたりの“驚異の自然”的なドキュメンタリー番組の定番でもあるからだ。


 しかしながら、地溝帯は海外のミラクルワールドだけにあるのではなく、いまここの日本にも存在しており、もしかしたらあなたはその真上に住んでいるかもしれない。そのことを如実に示したのが今回の熊本地震である。それは驚異ではなく、脅威なのだ、残念ながら。

 テレビの地震学者は「別府ー島原地溝帯には九州を南北に引き裂く強い力がたえずかかっており……」などとシレっと語っている。地質学的年代と人類史的年代ではスケールが端から違うのはわかっているつもりだが、

数十万 - 数百万年後には大地溝帯でアフリカ大陸が分裂すると予想されている

引用:大地溝帯 - Wikipedia

 てな話もあって、九州だっていつかは2つの島に分裂しないとも限らない。


 いずれにしてもそんなところに人が住んでいる。住まざるを得ないのが地震列島=日本の現状だ。建物の耐震化、避難訓練、ライフラインの確保といった防災施策は重要であるが、それでも自然の脅威は人間の想定をはるかに超えてやってくる。その日本列島が、地震学的に活動が活性化する時期に入っているとすれば、地盤が安定していることを前提として作られている人工建築物のリスクはさらに高まっているといわざるをえない。もちろん原子力発電所もその一つだ。

[ 2016/04/17 23:28 ] issues | TB(-) | CM(0)

マンション建設中断

 自宅のそばにある堀坂、六角坂の隣地で建設中の地上8階建てのマンション「ル・サンク小石川」が、外観はすっかり立ち上がり、内装工事が進む段階で、急に工事がストップした。

 なんでもマンション建設計画に反対する住民らの申し立てを審査していた都の建築審査会で、9月に執行停止、そして10月に建築確認を取り消す裁決が行われたというのだ。

参考1:「小石川二丁目マンションの無秩序な開発・建築を考える」

参考2:「マンション・チラシの定点観測」

 このことは、11月14日付の朝日新聞でも報道された。

 報道によれば、

法令上、マンションでは火災や災害時に屋外に出られる避難階を設ける必要があり、審査では1階の大型駐車場が避難階と認められるかが争われた。建築審査会は、駐車場と地上との高低差が2・5メートルもあり、直接の通路が車用のスロープしかないことなどから、「避難時に有効に機能するとは認められない」と指摘。避難階段などの設置を求めた都建築安全条例違反と判断した。

 業者(NIPPO/神鋼不動産)が都の裁決に従う場合には、改修を行ってあらためて確認申請を行うことになるが、その場合、現在施行されている文京区の高さ規制に従わざるをえず、2階分の減築が必須だという。裁決に不服の場合は、国交省による再審査や裁判を求めることになる。そこで、都審査会の裁決が覆される可能性も残っている。

 報道によれば、住戸の販売はすでに終了しているという。私も来年2~3月には入居が始まると聞いていた。こんな竣工直前のマンション工事が中断されるというのは、あまり聞かない話ではなかろうか。デベロッパーはもちろん、施工業者(安藤・間)や販売業者(三菱地所レジデンス/野村不動産アーバンネット)もいまごろ慌てふためいていることだろう。

 このマンション建設にはいろいろいわくがある。もともとは銀行の寮があったらしい。私がこの地に引っ越して来たころは、空き地になっていた。そこに一度、マンション建設計画が起きたが、住民の反対運動が強く、最初のデベは撤退。二度目のデベと住民の間でも交渉が難航していたようで、一時は敷地向かいの既存のマンションに「建築反対」のポスターが貼られていた。それも見かけなくなって、紛争は解決したのかと思っていたのだが、そうではなかった。いずれにしても周辺には静謐な時間が戻ってきて、私はホッとしているのだが……

[ 2015/11/19 14:08 ] issues | TB(-) | CM(0)

福島の漁業再生

⇒ (インタビュー)福島の漁業再生 相馬双葉漁業協同組合富熊地区代表・石井宏和さん:朝日新聞デジタル:

 「原発周辺の海は自分の地区に入るので、東電からサンプリング調査の採取の仕事を請け負っています。第一原発は海からだと本当にちっぽけに見えます。こんな小さな施設が世界を騒がせ、多くの人生を狂わせたのかと思うと、悲しい気持ちになります」

 

全文をこちらにストック。 https://www.evernote.com/l/AAMPs-DexyNM8Y1qCWgt4rlwZzJysApxO8c

 風評被害は深刻だが、このインタビューで重要なのは、福島の漁業者らはたんに「安全・安心」を訴えているだけではないということだ。石井氏は福島の海産物に、国際機関の認証制度を適用して、新しいブランドをつくりたいという。「(洋上風力発電の)風車周辺の海域を海洋保護区にし、資源管理型漁業の先進地にすべきだ」とも考えている。たんなる復興ではなく、未来を先取りする漁協への転換をめざしているのだ。

 記事には東京海洋大の濱田武士・准教授(『漁業と震災』の著者)のコメントもついている。氏は漁業者全体の結束で国や東電と賠償問題で対峙したことを評価しつつ、今後は「休業補償」ではなく「営業補償」に切り替えるべきと提言する。

 とはいえ、買い控えは続くでしょう。風評が固定化する転機は2013年の参院選でした。原子力規制委員会で汚染水の海洋流出の疑いが指摘されたのに、東電が認めたのは投開票翌日でした。政治的な思惑が絡んでいると見られてしまった。輪をかけたのが五輪誘致の際の安倍晋三首相の「汚染水の影響は港内の範囲内にコントロールされている」発言です。希釈されて問題はない値なのに、その後「港湾外」への汚染水漏出が相次ぎ、不信が増した。「汚染水は漏れているが、外洋や魚への影響は出ていない」と発言していれば状況は違ったでしょう。

 

「福島の魚は安全だから食べてください」と国が言っても、政府や東電が誤解を招く行動をとってきたため、多くの消費者が信用しない状況ができてしまった。

 とも述べている。

 原発事故を矮小化し、復興をアピールする者のなかには、風評被害が収束しないのはあたかも反原発運動家らの策謀のごとく言い立てる輩もいるが、けっしてそんなことはないのだ。

 50年以上前に水銀汚染が起きた水俣湾では、2種類の魚のモニタリング調査がいまだに実施されているという。

「検査」は、魚の安全を証明するために必要です。消費者の信用を得るまで時間はかかるでしょうが、地道な作業を根気よく続けるしかありません。

 という濱田氏の言葉は、福島原発事故を日本の「公害」の歴史に重ね合わせながら考えているという意味でも重要だ。

[ 2015/10/31 12:12 ] issues | TB(-) | CM(0)

中国人、日本で何する? 買い物よりも風景 留学生調査

 名古屋学院大大学院の中国人留学生・王銀さんが「中国の旺盛な旅行需要を日本にどう取り込むか」をテーマに論文を書くそうだ。

 王さんの調査によれば、訪日目的の第1位は「田園風景を見たい」。中国にも稲作はあるだろうにと思うが、やっぱ違うのかな。意外にも「買い物」は3位である。王さんが紹介する中国の旅行ことわざというのが興味深い。

⇒ 中国人、日本で何する? 買い物よりも風景 留学生調査:朝日新聞デジタル:

■中国人の旅行ことわざ(王銀さんによる)

「スズメは小さくても五臓六腑(ごぞうろっぷ)が備わる」(小規模でも機能は完全)→必需品があればビジネスホテルでも快適

「唐と宋は日本に、明と清は韓国に、(中華)民国は台湾にある」(過去の建築様式が各地に)→奈良や京都が人気


[ 2015/10/22 14:25 ] issues | TB(-) | CM(0)
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