ひろぽんの小石川日乗 2015〜

還暦を迎えたおじさんが、日々の喜怒哀楽をつづるブログ

沖縄をめぐるネトウヨ言論状況

  自民党の「文化芸術懇話会」における百田尚樹の発言。百田自身は「講演本題では語っていない、あくまでも質疑応答のなかで出たジョークだ」と言い訳しているが、えっ、言論人ってそういうふうに逃げちゃっていいの? の仰天レベル。馬鹿でも右でも左でもなんでもいいんだが、「先生」と呼ばれて政権党議員の勉強会に出る人が、こういうレベルで自分の言説を捉えているのは、ある意味、現代日本の救いがたい言論状況を示していて、嘆かわしくも興味深い。

 
懇話会の議員や百田の沖縄蔑視発言は、たまたま記者の「盗み聞き」によって記事化されたが、実際は昨今のネトウヨ論壇では当たり前のように交わされている話だ。百田の「

米兵が犯したレイプ犯罪よりも、沖縄県全体で沖縄人自身が起こしたレイプ犯罪の方が、はるかに率が高い

」というネタ(データ的に根拠がない)も、百田自身の調査によるものではなく、元ネタはサンケイ「イザ!」の記事、それを拡散した右翼ブログの受け売りにすぎない。

 辺野古基地新設に対する沖縄の根強い抵抗への苛立ちは、安倍政権とそれを支える右翼言論に、深刻な危機感を抱かせている。目につくところだけ挙げれば、沖縄出身元自衛官の自称ジャーナリスト「仲村覚」、F1レース解説をしていればいいのにどんなトラウマか、右翼に転向したお坊っちゃま保守「西村幸祐」、「テキサス親父事務局」の「藤木俊一」などのネトウヨ・リーグと、雑誌「ジャパニズム」「サンケイ」「八重山日報」などの右翼メディアは、文字通りここが言論戦の天下分かれ目とばかり、「沖縄決戦」のプロパカンダを強めている。その一環として捉えると、百田が「いま・ここで」かような発言をした真意はよりよく理解できる。今回の「懇話会」講演も、意外と失言ではなく、在京大手新聞にリークされることを前提として語っていたりする可能性もある。


 彼らの脳内論理は、
●中国の日本に対する侵略への脅威→対抗するための軍備の必要性→日米軍事同盟の強化→集団的自衛権の公然化→沖縄の抵抗に対する恐怖→「中国化」する沖縄への危惧→沖縄言論への抑圧→加えて、沖縄・沖縄人差別の露呈
 という構造をとっている。
 「琉球処分」という言葉で歴史化・客観化された沖縄植民地化のポリティクスが、実は未整理なまま根強く本土人の潜在意識に残っており、それが現代のニッポン・ナショナリズムの噴出とともに、顕在化・言論化してきたともいえる。ただ、「左翼思想に洗脳されて、被害者ずらをする沖縄」という最近の右翼のステレオタイプな沖縄観は、復帰運動の時代にはなかったもので、時代的に「新しい」ことをまず認識すべきである。
 それに対抗するためには何が必要か。新しい衣裳をまとい、これまで以上の強烈な暴力性をともなって、みたび企図される「琉球処分」を、どうしたら粉砕できるのか。


[ 2015/06/27 03:01 ] politics | TB(-) | CM(0)
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